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医療機関受診データと健診データを用いた機械学習モデルにより、将来高額医療費が必要となる患者の予測を実現


2020年11月24日、株式会社ミナケア(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:山本雄士)が提供したデータを用いた共同研究により、将来医療費が高額になる集団を高い精度で予測できることが明らかになりましたのでお知らせいたします。本研究は、東京大学医学部附属病院 大沢樹輝氏、TXP Medical株式会社 後藤匡啓氏、カリフォルニア大学ロサンゼルス校 津川友介氏および、弊社代表取締役社長 山本雄士による共同研究です。なお本研究結果は、ネイチャー・グループの国際雑誌であるnpj Digital Medicine誌に掲載されております。


■弊社代表山本のコメント 今回の研究成果から、高額な医療費の予測だけではなく健康をより手厚く守るべき集団が見いだせることへの期待をますます強めております。「ずっと元気で、の思いをカタチに」するという弊社のビジョンを実現するために、今後もデータや新たな技術を用いてさらなる健康投資型のサービスを開発していきたいと考えております。 ■研究背景 令和元年度の日本の年間医療費は43.6兆円となり3年連続で過去最高を更新しました。増大する医療費の増加をいかに食い止めるかは、高齢化が進む日本だけでなく、先進国共通の問題でもあります。しかし、医療費抑制に成功している先進国はほとんどなく、現在も多くの研究がなされています。 効率的な医療費抑制を図る上では、特に将来医療費が高額になることが見込まれる集団に対して、予防的な医療介入が必要なことが示唆されています。ただ、こうした集団を正確に予測することは簡単ではありませんでした。

図1日本の大規模健康保険組合加入者における年間医療費の分布 (2016年) 上位1%, 5%, 10%の患者が、それぞれ全体の26.4%, 47.7%, 60.0%の医療費を使用していました

■研究方法 弊社保有のデータから、将来医療費が高額になることが見込まれる集団を同定する機械学習予測モデルを構築、その精度について検証を行いました。機械学習は人工知能の一種であり、多くのデータを学習させることで従来の予測モデル(ロジスティック回帰モデルなど)と比較して、より正確な予測を行うことに長けることが知られています。本研究ではランダムフォレストやニューラルネットワークなどといった代表的な機械学習モデルを使用しました。 ■研究結果 本研究結果として、この機械学習モデルを用いることで将来上位5%の高額医療費患者となるリスクを、高い精度で予測すること(AUC値: 0.84)が可能であることが示されました。

図2 高額医療費患者の予測モデルの予測能(A: ROC curves, B: Decision curve analysis) また、予測モデルを構築にするにあたり、従来の予測モデル(ロジスティック回帰モデル)と比較して、機械学習モデルがより有用であることが示されました。 ■今後の展望 本研究によって開発された、機械学習予測モデルによって、将来医療費が高額になることが見込まれる集団を事前に同定することができると考えられます。こういった、より医療が必要な集団に対して早期に介入することで、医療費の適性化や効率的な医療の提供を実現できる可能性があります。 今回開発した機械学習予測モデルは、より効率的な医療を実現するためのサービス開発や、健康経営を推進するためのプログラムの設計等さまざまな場面での活用が期待できます。 ■論文タイトルと著者 タイトル:MACHINE-LEARNING-BASED PREDICTION MODELS FOR HIGH-NEED HIGH-COST PATIENTS USING NATIONWIDE CLINICAL AND CLAIMS DATA (レセプトデータと健診データを用いた高医療費患者の機械学習予測モデル) 著  者:Itsuki Osawa, Tadahiro Goto, Yuji Yamamoto, Yusuke Tsugawa 掲 載 誌: npj Digital Medicine (https://www.nature.com/articles/s41746-020-00354-8


■プレスリリース

本件につきまして、プレスリリースを配信しました。

■本件に関するお問い合わせ 株式会社ミナケア 広報担当:土方 03-6262-5311 mc_info@minacare.co.jp https://www.minacare.co.jp/

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