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​プロジェクト実績

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​日本航空株式会社様

​日本航空健康保険組合様

お話しいただいた方

日本航空 人財本部健康管理部 部長 黒川さま(写真中央)

日本航空 人財本部健康管理部 統括マネージャー 奥田さま(写真左)

日本航空健康保険組合 事務局長 浦井さま(写真右)

Project

Story

2010年1月に経営破綻し、再生に向けてさまざまな改革を行った日本航空(JAL)グループ。なかでも、重要な礎となっているのが、社員の健康づくりです。

 

お客さまに最高のサービスを提供するには、社員自身が幸福でなければならない。そのためには社員の心身の健康が不可欠――そう考え、2012年、会社・健康保険組合・社員が一体となって健康づくりに取り組む健康推進プロジェクト「JAL Wellness 2016」をスタートさせました。

ミナケアは、2011年よりJALグループの健康経営推進のパートナーとして、健康診断データの活用によるリスク対策や保健事業の最適化、JAL Wellnessの推進など、さまざまなサポートを行っています。

本事例で導入しているサービス

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保健事業戦略コンサルティングサービス

健康経営・データヘルスの実践に向けたアクションにつながるデータ分析を。モレのない保健事業戦略を立案します。

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​健康経営・データヘルス実践サービス

「伴走型」健康経営実践支援サービス。 保健事業戦略の実践まで一緒に取り組み、「できた!」を実現します。

interview

   社員一人ひとりが健康でないと、

最高のサービスは提供できない

――JALが社員の健康推進、そして健康経営に取り組むようになった経緯を教えてください。

黒川さま:JALは、2010年に経営破綻し、多方面にわたり、多くの方にご迷惑をおかけしました。2度と破綻してはいけない。そうした決意のもと、2011年に策定したのが、新たな企業理念と「JALフィロソフィ」です。

 

企業理念には、「JALグループは、全社員の物心両面の幸福を追求し」という言葉を掲げ、そのあとに「お客さまに最高のサービスを提供します。企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します」と続きます。冒頭にくるのが、お客さまではなく社員なのか、破綻した会社がそれを言うのか。そうした議論は、社内でもありました。破綻後、京セラより来られた稲盛名誉会長から、社員の物心両面の幸福、すなわち社員の心と身体の健康があってはじめて、お客さまに安全で最高のサービスを届けることができる。だからこの順番なのです、と教えられました。2度と破綻しないために、社員にいつまでもいきいきと働いてもらいたいという思いをそこに込めています。

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日本航空 人財本部健康管理部 部長 黒川さま

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JALグループの企業理念である、JALフィロソフィ。

さらに、社員一人ひとりの意識を変えていくことが必要と考え、グループ社員の意識・価値観・考え方として、JALフィロソフィを策定しました。具体的には、「正しい考え方をもつ」「熱意をもって地味な努力を続ける」「一人ひとりがJAL」「採算意識を高める」「心をひとつにする」といった、日々の行動指針です。経営破綻後、新たに策定した企業理念を実現するために、私たちは日々JALフィロソフィを学んでいます。

世の中の流れとして健康経営が叫ばれるようになったことも大きいです。もともとJALは、スポーツの支援や、さまざまな地域の健康イベントのお手伝いなどをしてきました。健康への意識が低いわけではなかったのですが、破綻後に安全とサービスに注力する中で、あらためて社員の健康を守らなければならないと強く思いました。

 

――企業と健康保険組合が共同で健康推進に取り組む、コラボヘルスに積極的に取り組んでいらっしゃいますが、最初からそうだったのでしょうか。

浦井さま:以前は、健康管理部と健康保険組合(以下、健保)は離れた場所にあり、今ほどコミュニケーションはとれていませんでした。社員の健康づくりに関する指針を「JAL Wellness 2016」という形で作成しようという提案にも、当初企業側はなかなかのってくれませんでした。「健康づくりは大切だし、反対はしないけど、うちは協力できません」という感じでした。そこで、健保では、社員や家族の健康づくりを積極的に行っている企業にヒアリングし、その事例を企業側に共有するなどして少しずつ企業側の意識を変えていきました。

2014年には健保が健康管理部と同じビルに引っ越し、コミュニケーションもとりやすくなり、さらに協力体制が築けるようになりました。取り組みや理念をいくら外にアピールしても、社内の人が納得しないと絵に描いた餅になってしまう。これまでのJALは、健康診断にしても何にしても、与えられるのが当然、といった文化でした。そうではなく、健康についても、自分たちで考えて行動できる人にしましょうということが、JALフィロソフィによって浸透してきたような気がします。

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日本航空健康保険組合 事務局長 浦井さま

ウエルネスリーダーは、おせっかいな同僚?

――働き方も、健康も、ちゃんと自身で考えられる人になりましょうというのは、とても大きなメッセージですね。

 

浦井さま:自分で自分の健康管理ができる人を増やしたいと思いました。自分が健康になり、さらにはスピーカーとなって、周りの人を巻き込んでいって欲しいなと。JALのウエルネス活動を広める存在であるウエルネスリーダーも、そうした思いから生まれました。 

 

 

――社員をウエルネスリーダーにすることで、自分たち自身がやらなきゃいけないと実感してもらう、ということですね。

浦井さま:そうした「自分の健康管理をするのは自分自身」というムードをつくるのを支えてくれたのが、ミナケアの山本先生です。先生からよく言われたのは、「経営層が納得してのトップダウンも大切だが、それ以上に社員が納得してやる気を出すボトムアップが大切」ということです。

おせっかいな同僚、おせっかいなおばちゃんがそばにいて、「ヤマダさん、一緒にダイエット頑張りましょうよ」「もっと身体にいいものを食べなきゃだめ」と、どんどん言ったほうが、意外と行動変容につながるとも言われました。ウエルネスリーダーも、そこから思いつきました。毎年必ず健康管理部と健保が各事業所に出向きウエルネス活動の重要性を社員に説明しました。健康管理部が主体となって社員を集め議事進行するので、グループ企業にもJAL全体の取り組みとして、認識してもらえたのだと思います。

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各事業所・部門に配置されたウエルネスリーダーがウエルネス活動を推進する役割を担う。

JALグループのウエルネス推進体制

――社員同士や、家族、同僚とともに「コミュニティで健康づくりに取り組む」という考え方ですね。

 

黒川さま:経営破綻後にフィロソフィができて、社員の意識は変わりました。フィロソフィの一つの概念は利己でなく利他。お客さまだけでなく、家族、同僚、周囲の人も大切にするということです。そういう意識が浸透したこともあるのではないかと思います。

 

ウエルネス活動も、当初はうまくいくのかなと心配だったのですが、結構盛り上がっています。冷めていると言われる今の若者だって、何かきっかけがあれば仲間とワイワイやるのは楽しいんですよね。以前は部署が違うと話す機会もなかったのですが、今はフィロソフィの勉強会などでさまざまな社員が一堂に会するし、何かあったら連絡してみようとなるんです。そういった文化が、健康づくりの取り組みに役立っている部分もあります。

 

――女性の健康づくりにも、積極的に取り組んでいらっしゃいますね。

 

浦井さま:社員の半分は女性ですから。以前は「なんで女性の健康管理のほうが優遇されているんだ」という男性社員もいたんです。だから、女性特有の病気が数多くあり、男性と違って定期健康診断ではわからないことが多いという説明も丁寧にしました。健康ハンドブックにも、そうした女性特有の病気の実例を載せました。

「チームJAL」として同じ目線でゴールを目指す

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日本航空 人財本部健康管理部 統括マネージャー 奥田さま

――ミナケアとは本当に長いお付き合いをいただいています。最近では、沖縄の健康課題について地域密着型で取り組むプロジェクトなども進行していますね。これまで私たちと一緒にやってきて、どのように感じてらっしゃいますか。

奥田さま:ミナケアさんは、「こういうことを一緒にやりましょう」と言ってくれる提案型で、いろいろなアイデアを出してくれる。こちらがお願いした以上のアイデアをだしてもらえるのが、とてもありがたいです。沖縄プロジェクトでも実際にあった話ですが、検討していた最初の案が社内の事情で難しいとなると、すぐに二の矢三の矢が放たれるというか、最初の案と比べても遜色ない代案を出してくれる。そうした柔軟性は不可欠です。

浦井さま:長年レセプトデータ、健診データを分析してもらい、そのうえでJALグループはまず何をやらなきゃいけないかを毎年提案いただいています。実現するには、あんな方法こんな方法があると、いくつもの具体案を提示していただき、データの読み解き方もアドバイスしてもらいました。毎年、役員向けにデータ分析の結果をご説明いただくのですが、山本先生は、苦言であってもソフトに伝えるので、役員もなるほどと納得するんです(笑)。役員会議だけでなく、ウエルネスリーダー向けの全体研修にも参加していただき、JALグループのウエルネス活動を支えていただいています。

――これからのミナケアとの取り組みに期待することを教えてください。

 

浦井さま:私は、ミナケアのみなさんは「チームJAL」だと思っています。プロジェクトに関わってくださるミナケアの方々は、「チームJAL」として、私たちと同じ立場で、目標を達成するにはどうしたら良いか、という視点で一緒に取り組んでくださいます。これからも、ミナケアさんには企業や健保の状況に応じた柔軟なサポートをお願いします。

黒川さま:JALグループ全体の健康づくりをさらに進めていくためには、ボトムアップで、社員自身が取り組もうというモチベーションが大切です。ミナケアさんには、そのための仕組みづくりをこれからもサポートしていただきたいです。

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JALグループとミナケアが共同で実施した沖縄でのワークショップの様子。CWOの藤田副社長も参加し、事業所の健康課題の改善のための施策をディスカッションした。

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